その『差』は

このお話の主人公は、お隣の吸血鬼くんシリーズでお馴染みのスーパー愛され系弟『八雲君』と、その八雲君のお姉さんの親友『霞ちゃん』。

そう、『お姉さんの親友』なわけです。
ということは、年上です。
しかも、1歳や2歳じゃない。5歳です。

想像してみてください。
もしあなたが5歳下の子から――しかも、親友の弟から本気の好意をぶつけられたら。男女逆ならありそうですけどね。

しかも、当時は小学生!
普通なら軽くあしらって終了なはずです。
けれど、そんなことにはならずにお話は進んでいくのです。

霞ちゃんがショタコンだから? 
いいえ、まさか。
八雲君がとびきり良い男だからです。
追い付きたい12センチはあっという間に縮められるけど、こっちの5歳は何があっても縮まりません。

けれど、もう、そんな『差』なんてきっと気にならなくなります。

大人のように見えていた彼女は、本当は無理をして背伸びしていたりして、
すっかり大きくなった彼も、やっぱり彼女の前で恰好つけていただけだったりして。

時にすれ違ってぶつかって、でもやっぱり真ん中には一本『好き』って気持ちが通ってて。

微笑ましいと思いながら、思わず画面に向かって「頑張れ!」とエールを贈りたくなる、素敵なお話です。

ちなみに、『お隣の吸血鬼くんシリーズ』から読むと、感動もひとしおです。これは読むっきゃない!

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