頭巾を被ったヒロインと、『夜叉』と呼ばれた罪人。

舞台は架空の国、となっておりますが、作者様のあらすじによりますと、イメージとしては鎌倉時代初期から中期なのだそうです。私の勝手なイメージですと、鎌倉時代と言えば、何やら血なまぐさい戦の時代だったりします。全然そんなことないかもですが。歴史のこと、よくわからんのでね。

ただ、私のそのぼんやりイメージが、あながち間違いでもなさそうなのです。

農民と区別されて山の民として暮らしていた桔梗は、少々他の人達と違うところがあり、村人と接する際には頭巾をかぶっています。なぜそんなにも隠すのか?!と思っておりましたが、もちろん、その理由は物語が進むにつれて明らかになるわけですが、そこはまぁ置いときまして。

さて、桔梗は村長からの頼みで、ある罪人の世話を命じられます。

いや、普通に怖いって。
若い娘に罪人の世話させんなよ、村長。

そう私は思うわけですが、要は、そんな役目を押し付けられてしまうような『立場』にある、ってことなんですよね、彼女。

それでですよ。
その罪人も『夜叉』なんて言われてたりするものですから、もうとんでもない極悪非道の化け物みたいな男かと思いきや、って話ですよ。

えっ、ちょっと私の知ってる『夜叉』と違うな……?

恐らく読者の皆さんはそう思ったはず。
えっ、これは自分の知らないタイプの『夜叉』だぞ、と。まぁ、みんながみんな自分なりの『夜叉』を持っているかは別として。

読み進めていくうちに、さすがは鎌倉時代(あくまでもイメージです)という血なまぐさい話になっていきますし、もう一体誰を信じたら良いんだ!この世界に仏はいないのか!と泣き叫びたくなりますが、大丈夫、仏はいます。作者である青嵐さんです。青嵐さんはきっとハッピーエンドにしてくれるはず!なんかもう主要キャラ全員全滅エンドとか、そんなことには絶対ならない!

そう信じて読みましたとも。

大丈夫。
大丈夫です。

あんまりあれこれ言えばネタバレになるから避けますけども、マジでこれだけは言わせてほしい。

大丈夫です。
大丈夫だから、青嵐さんを信じて読んで欲しい。

 

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