どこもかしこも恋ばかしだ。

あのとき自分はどんな風に思って、どのように世界を眺めていたんだろうか?

そんなことを考えます。
小さな頃から住んでいる町で、夜、帰り道、同じ公園、同じ店。でも微妙に違う。変わってしまったものもたくさんある。

あの頃の自分はどんなふうに夜を歩いていたかな?

この作品には、うんと若く、若いことがまるで永遠にあるかのような傲慢さと幼さがあります。
そして読者に語りかけてくる。語り口は、それぞれ誠実。
どういつもこいつも好きを持て余している。
中学生の恋は危うい。幼さで隠した、本当の心。性を持て余している居心地の悪さ。

この作品を読むことで、一瞬あの頃の匂いを嗅いだ気がします。

どう表現したらいいだろう。
作品が完結したとき、おのずと立ち上ってくるはずだと期待しています。

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