消えない飛行機雲

作者 小葉

12

4人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

わぁ…… 初めて『れびゅー』なんてしてしまいます。
書きたいって欲がでちゃったので、慣れないことをしてみます。

分かりやすいって、力ですよね。 名前があるって、強い。
世界にふわふわと漂っているものを、こんな形だよって切り離して、私たちは何かしらを理解しようとする。
だってそうしないと、漂っているものは膨大すぎて、小さな私たちには全容が見えなくて、お互いに意思疎通がとれない。
自分自身だって、名前がないとふわふわに漂うだけで、名前を持った人たちの中から消えてしまいそうになる。

意味不明な感想で、駄目ですね。 ちゃんと、分かりやすい紹介も書きますね。

物語は、ともすれば、ごくありふれた学生たちの青春群像。
でもその世界は、薄玻璃に閉じ込められたような、彼らの小さくて形の定まらない心……悩みって、簡単に、勝手に切り取っていいのかな。
そんな、『悩み』に満ちている。
物語は、彼らの想いを一枚の絵に起こすように色を重ねられていく。
ああ、ネタバレしたくないから、上手くかけないな……

うらやましいなって、思いました。
この物語の登場人物たちは、彼らの中に秘めている形ないものを、なんというか……『誰かが今まで大事にしてきた宝物箱』の中に、そっと貯めておいたような、他愛ないガラクタみたいな、そんな言葉で語ってもらっているような気がしました。
昔、偉い誰かが形にしたような、みんなが『いい!』って目標にするものじゃなくって。
海辺で拾ったガラスとか、何となくシャッタ―を押した写真とか、友達が作ってくれた創作物とか。
誰かが。 誰にも知られず、一人にんまりしながら、これはいいぞ!って大切に貯めこんできた宝箱に詰められたような、言葉たち。
そんな大切にされた表現で語られる彼らを、とってもうらやましいって、思いました。

……すみません、なんか長かった……ですよね?
もしご迷惑でしたら、… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

あのとき自分はどんな風に思って、どのように世界を眺めていたんだろうか?

そんなことを考えます。
小さな頃から住んでいる町で、夜、帰り道、同じ公園、同じ店。でも微妙に違う。変わってしまったものもたくさんある。

あの頃の自分はどんなふうに夜を歩いていたかな?

この作品には、うんと若く、若いことがまるで永遠にあるかのような傲慢さと幼さがあります。
そして読者に語りかけてくる。語り口は、それぞれ誠実。
どういつもこいつも好きを持て余している。
中学生の恋は危うい。幼さで隠した、本当の心。性を持て余している居心地の悪さ。

この作品を読むことで、一瞬あの頃の匂いを嗅いだ気がします。

どう表現したらいいだろう。
作品が完結したとき、おのずと立ち上ってくるはずだと期待しています。