『音』が聞こえてくる小説
- ★★★ Excellent!!!
レビューつっても、最終的に「いいから読め」としか言えないんですよね。
そのことについては先に謝ります。
ごめんね。
とにかく、プロローグだけでも読んでください。
言ってる意味がわかると思います。
嘘、ごめん。
やっぱ最後まで読まんと損するわ。
この作品、語るべき魅力は本当に沢山あって、綿密に築き上げたであろう世界観の設定だったり、キャラクターたちの生き生きとした豊かな個性だったり、本当に語り続けるとレビュー終わらないんです(まあ、その辺は他の人がすでに書いてるから、そちらが参考になると思います)。
個人的に一番震えたのは、作中二回あった太鼓のシーンですね。
というのも、ぼくたちは基本的に『視覚』で小説を読みます。
目で受け取った文字を、脳に送り込んで情景を想像し、物語を楽しむわけです。
けど、この太鼓のシーンがすごかった。
音がリアルに聞こえてくるんですよ。
視覚で読み取った文字列が、一度『聴覚』を経由して脳に届くんです。
一応ぼくの脳は正常だと思いたいので言い切っちゃいますが、作者の書く文章からは、《《音が聞こえます》》。(カクヨム記法)
そのくらい臨場感のある描写なんです。
「アホ抜かせ」とお思いでしょうが、騙されたと思って読んでみてください。
ぜひあなたの目で、そして耳で、その衝撃を確かめてください。