社会人ならば背筋が凍ること間違いなし!新ジャンルのビジネスホラー

スマートニュースのコンテストでまさかホラーに出会うとは……!
しかも、幽霊が出てきたり次々と人が殺されたりという普通のホラーではありません。
殺されるのは人間ではなく「会社」なのです。

オカルト成分は一切なし、一人の人間の異常なまでの主人公への執着がホラーを生んでいます。
彼の名前は杉浦左京、主人公の中での呼び名は「父さん」。
父さんが主人公の新島君を執拗に追いかける理由はわかりません。
なぜ彼に大手企業を次々と追い詰める技量があるのかはわかりません。
けれど、ホラーですからそんなことはわからなくてもいいんです。
背景が見えなければ見えないほど、理不尽であればあるほど恐怖は増していくのですから。

特に最後の畳み掛けるような恐怖感と読後の後味はホラーの王道とも言える展開だと思います。
夏に先駆け、ひんやりした感覚を味わいたい方はぜひお手に取ってみてください。

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