異世界辺境経営記

作者 @hombo

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★★★ Excellent!!!

まず目につくのは魅力的なキャラクターもだが、その物語の完成度の高さだと思う。
異世界とは言えまるで本当にその世界が存在しているかのごとく錯覚させる細やかな設定と分かりやすい説明にそれを作り込むのにかなりの時間と労力を感じ好感を持つとともに脱帽する思いである。
このしっかりとした基礎。土台に計算された物語構成。大体小説一冊分に起承転結が組み込まれている為、とても完成度が高く読者をワクワクさせる仕掛けが組み込まれている為、気がつくと物語に入り込み没頭している自分がいる。
正直、大好物内容で作者先生には素晴らしい作品をありがとうございます。書籍化したら買いたいですと言いたい。

★★★ Excellent!!!

土地の特徴と商文化、身分制度の絡み具合が面白い内政物です。
コツコツコツコツと一歩一歩改善を進めて行く箱庭経営を見るのが好きな人はぜひご一読をオススメします。
その一方で血族関係であっても互いにわきまえることが必要な貴族社会の一面がなかなか考えさせてくれます。貴族間の駆け引きと個人の情の板ばさみが見ていてニヤニヤ。血縁関係が複雑そうなので家系図とか作ったら楽しいかも。
今後どのように領土とお家が発展していくか楽しみです!

★★★ Excellent!!!

現代の異世界ファンタジーにとって経営・経済はすっかり主要なテーマの一つだ。
本作は転生者のフェリックス少年が若くして経営学・帝王学を実践していく様子を描く。それにしてもこれほど徹底している作品は驚きだった。

貨幣換算が可能になっているからとも言えるが、私たちの社会はとにかく生きていくためにも働くためにも経費がかかる。
それだけではなく、家柄の問題や趣味嗜好の問題、行動経済学や政治的側面も商売の成功のためには当然考慮しなければならないが、実際にそこまで気を使うのは難しい。
それを乗り越えていく様は痛快だが、それと同時に、人間社会は――
作品としては貴族社会だが――ここまで様々なしがらみに縛られているのかと嘆息する。
しかし、まさにこういう描写こそがリアリズムなのであって、読み心地には本格歴史小説の風味も感じられる。

湿地に優位なマルイモを生産させることで、主要な作物である小麦の税率が上がり、農民の実質所得も二倍になった。
こういう触れ込みにピンと来た読者は、ぜひ、これからの更新を楽しみにしてもらいたい。

(新作紹介 カクヨム金のたまご/文=村上裕一)