しっかり内政もの。

ここまでしっかり経済・経営を描写され、かつ完成度のある作品って中々ないと思う。

ただ文法的な間違いや誤字・脱字はさておき、幼少期を飛ばしているせいか、キャラクターの動機付けや心理描写が弱い印象。なぜ主人公は経済の発展を頑なに目指したのか、親王の目的は、真の黒幕は?等々。魅力的なキャラクターが多いだけに非常に残念。1話ぐらいでサラっと書かれているけど、もっと深掘りして欲しかった。

あと最後悲しいなぁ。これは好みですが、大円団とまでは行かなくても、もっと救いのある結末の方だったら良かった。
主人公と黒幕、どちらにも正義があってそれが清算された、と言えば響は格好いいのだろうが、それが読者としてしっくりこなかったのは黒幕側の描写があっさりし過ぎて主人公ほど共感出来なかったからだと思う。黒幕とW主人公にして、異世界編と日本編、勇者編の3本仕立てだったら良かったのかも。

次回作を期待して待ってます!

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