もう一度、雪よ。

春の足音が近づく某日、恋人との結婚を間近に控えた雪代は、不慮の事故に遭い命を落としてしまう。
遺された者たちの行く末を見守りながら天へと昇る彼女は、“死に先案内人”と呼ばれる死者達に導かれ、死後の世界へと向かう。
そこで彼女を待っていたのは、人間の生と死のバランスを管理する、システム化された天界の姿だった。
そして雪代は、そのシステムの一部となり、天界で“新たな役目”を請け負うことになる――。



※作中、死生観にまつわるさまざまな意見・描写が出てきますが、あくまでも物語を構成する上での表現であり、読者個人の価値観に強く影響を及ぼし、特定の行為をほう助・助長・誘引することを目的としていません。