だから今夜も、彼ら(チーム鴛鴦殿!)に逢いたくなる…

<そして今夜も、彼ら(桂舜・劉星衛)に逢いたくなる…>状態で、本作の外伝『流れる星は暁に抱かれ』を読み終わり、その余韻が覚めるのがあまりにも惜しくて、読み始めたこの『涼国賢妃伝~路傍の花でも、花は花~』。「桂舜と劉星衛の武勇伝の続きかな?」と思いきや、私の予想は軽く打ち破られ、これは少女・鈴玉の宮中での奮闘劇。…ということで、私は再び、<だから今夜も、彼ら(チーム鴛鴦殿!)に逢いたくなる…>状態になってしまった。


 作者の、登場人物に向けた眼差しが温かくて、爽やかで…。
 これは、読後感に通じるものがあって、読者に中毒症状をもたらします。それで、もしかしたら、私は、<結城かおるワールド>の虜になってしまったかもしれない。本作を読んだ後、次は何を読ませてもらおうかと、ワクワクしているから。


 そして、私も小説を書く者という立場で言うと、『流れる星は暁に抱かれ』で、その確かな知識と文章力に舌を巻き、そして本作『涼国賢妃伝~路傍の花でも、花は花~』では、物語の初めから終わりまでちらちらと出てくる艶本の扱い方のうまさに、<感嘆>の二文字しかなかったです。

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