概要
それは誰にも話してはいけない秘密の物語。
吸血鬼の戯言。いつか聞いたことのある、とある男の話。それを今一度思い返してみよう。
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- ★★★ Excellent!!!胸に杭、牙に祝福
二十年以上前、『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』という映画を鑑賞した。原作はアン・ライス氏の小説である。題名通りの内容で、吸血鬼の孤独と悲哀が描かれた傑作だった。
翻って、本作は吸血鬼と人間の奇妙な友情が描かれている。ただし、あくまでも視点は吸血鬼からのそれに固定されている。つまり、『インタビュー~』が人間のインタビュアー……血を吸われる側、受動的な立場からの質問に対する回答なのに対し、本作はあくまでも血を吸う側、能動的な立場からの告白である。自分が血を吸う対象の種族(の、一員)から理解と友情を求めたくなった気持ちは良くわかる。吸血鬼は不老だが、住家は転々とせざるを得ない。人間は不老…続きを読む