kalaviṅka

作者 望月結友

電脳の歌姫が指し示す、人間とAIの進化の先。

  • ★★★ Excellent!!!

四肢麻痺ながらも、電脳情報戦エキスパートとして対テロ捜査官となったクレア。
歌声をコマンドとして電脳空間を舞う姿は、インド神話の迦陵頻伽と噂される。
昼行灯みたいなおっさんダニエルを相棒として、テロとの戦いに身を投じるが。

過去、事件に巻き込まれて生身の躰を失ったクレアは、全身サイボーグ。
しかしそれでも、脳の機能の欠損は補えず、四肢の自由は戻らない。
女性型介護アンドロイドのシュリが常に付き添い、彼女の世話をする。

全く人の名前を覚えず、突然『孫子』とか呟くダニエルがいい(笑)。
意見が一致してしまったときの、クレアの「遺憾ながら」が最高なわけですよ。
ダニエル、やるときゃやるんですが、次の言動でまた評価が下がるという。

事件の捜査を重ねるごとに。
次第に明かされていく、クレアの過去。
インド神話の名を持つ、謎の敵たち。

電脳空間内の戦いの描写が強烈に美しく、想像し易くて印象に残りますが。
ラストで示されたこれからの未来の姿に、何よりも「SF」を感じました。

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