自分は何がしたくて、何をするべきなのか。

魅力的なキャラクターが光るお話です。

地球から転生した人。異世界を望んで新たな人生を歩もうとしても、運命を左右するのは最後は自分。
何をするのか。何がしたいのか。

謳歌するキャラもいれば、苦悩するキャラもいる。
そのキャラが何をするのか、いちいち応援したくなっちゃうんですよね。


この物語の主人公は、異世界の住人で、所謂したっぱです。
戦争での消耗品だった彼は、貴族たちの世界に憧れ、苦悩し、そして絶望する。

本当に小さなきっかけから、王女との冒険が、貴族との交流を始めます。
憧れだったはずの貴族様でしたが、いつの間にか失望していく様は、読んでいて辛いところがありました。

シリアスな中にもユーモアが。
地球から伝わったのは、何も技術だけじゃありませんでした。
下ネタもあり、ギャグもあり。ですが彼らは真剣で、そのギャップにいつも楽しませて貰いました。


人間はどこに行っても、いつの時代でも同じ間違いをしては、隣の芝は青く見えてしまう。
異世界に憧れる人。地球を天国だと思う人。貴族に憧れ、絶望する人。

たくさんのキャラたちが、それでも自分のいる世界の中で奮闘していく。
そのことが、この物語を面白くさせる魅力だと思います。

長編お疲れ様でした。
番外編も楽しみにしております。

ありがとうございました。


にぎた


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