「文明開化」のその後で

かつて、一隻の巨大な漆黒の船の来訪、そこに乗船する者が持ち込んだ条約がきっかけとなり、侍たちの国であった日本の価値観は文字通り大きく変わったと聞きます。武器、文化、思想に至るまで、あらゆるものが異界からの影響を受けた時代。

この小説で舞台となっている世界もまた、黒船の如く現れた1人の存在によって様々な価値観が大きく激変した場所。ですが、こちらでもかつての日本同様、同胞たちが血で血を洗う日々が繰り広げられる様相になってしまいました。
ですが、そんな中でも懸命にもがき、新たな時代を生き抜こうとする人たちがいるのもまた事実。1つの奇妙な出会いをきっかけにした、時にシリアス、時に軽快に、彼らは奮闘し続けるのです。

捻ったアイデアが小気味良い、新たな側面で描かれた「異世界転生」ものの作品です。

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