第36譚 人形師は如何にして片割となったのかへの応援コメント
キョウの年相応な弱さに触れて、背負った宿命の重さを感じ、可哀想な気持ちなのですが、同時にこどもらしい可愛らしさも感じました。イノセントで立派だった兄は、どんな気持ちで人形に生命を吹き込んでいたのだろう?
作者からの返信
刈田様
キョウは一身にすべてを背負い、兄は幼い弟が背負ってくれていたものも知らなかったはずです。純真で、清らかで……でも、足りないひとだったとおもいます。だから生き急いだのでしょう。
第30譚 束の間のやすらぎ 前編への応援コメント
このロサの食事のシーンは、もう純粋に、夢見里さんの優しさに触れたなあ、という感慨で溢れました。そうきたかあ、と。僕も小説を書くので、本当は食べさせない方がいい、と分かります。やっぱり物語の整合性的の面で無理がある。けっこう勇気が必要だったと思います。キョウが食べないか、と誘い、それを断りつつロサが好意だけを受け取り、身体を取り戻せたら・・とか言って、キョウがちょっとハッとなって、すぐにニコッと笑う。レムの表情は変わらない。それでいい。その方が無難だ。でも、それでもロサに食べさせるところに、夢見里さんのキャラに対する愛情を感じます、すごく。そして、これほどの愛情をもってキャラクターを造形する夢見里さんの作品だから、安心して時間を割いて読めるんです。
作者からの返信
刈田様
引き続き、お読みいただき、ありがとうございます!
……懐かしい。私の当時のただひとりの創作友が同じ事をいいました。彼は「やめておいたほうがいい」といいましたが……私は「ここを書けないのならば、なにが創作だ」と貫きました。いやあ、若かったですねえ。
実際、いまでも悔いはなくて(いまだったらもうちょっとくらいは器用に設定をいじって描写しますが)……でも間違ってなかったな、と今想いました。素敵な言葉をいただいたからです。ありがとうございます。刈田さま。
第21譚 斯くして片割と人形だけが残されたへの応援コメント
この人形師のお兄さん、って・・・命の欠片を人形に吹き込む、って・・・なんか、いろいろ考えさせられます。
作者からの返信
刈田狼藉さま
ふふふ、刈田様もきっと小説を書いているときに同じ事をしている……のかもしれませんよ(*^^*)
第17譚 人形は最期までへの応援コメント
無理して微笑もうとして、泣いてしまう。そして、その瞳が斜陽にきらめいている、・・・とても印象的なシーンです。とても綺麗です。この子の主人への愛着と忠誠の心は、年頃の女性の、命がけの愛の告白にも似た迫力を感じました。
作者からの返信
刈田様
細やかにひとつひとつ取りあげてくださり、ありがとうございます。作家は読んでくださる御方の声に助けられ、書き続けることができるのだなあとおもいます。
「愛するひとと一緒に死にたい」という愛は、ある意味、とても純真なものだとわたしはおもいます。どうしても「愛するひとと一緒に生きて、そのひとの亡き後も想い出を生かし続けていく」という愛のかたちのほうが綺麗で素敵な愛に感じますが……私は前者の想いが強いです(*^^*)
第16譚 其の演奏は薔薇が綻ぶようなへの応援コメント
言葉による音楽の表現、とても面白かったです。五線譜の上で踊り、進む女の子のイメージ、アニメで実際に見ているような感覚でした。薔薇の綻ぶ「音なき音」のイメージ、アイデアも凄いし、美しかったです。それを奏でていたのが、小さくて短い「こどもの指」だったのにもハッとさせられます。
作者からの返信
刈田狼藉さま
ありがとうございます。そんなに褒めていただくと照れてしまいます(n*´ω`*n)
……これは今、書けるかと問われたら、わからない……くらいに昔の感性の赴くままに書きあげた心象風景です。心象風景。母親が心象風景画家だった影響もあって、こうした心のなかの場景を書くのは昔から好きです。
編集済
第14譚 穏やかな食卓に幸福は満ちてへの応援コメント
プエッラ、とても可愛い女の子ですね!言葉遣いがとても可愛らしいと思いました。薔薇色の髪も意外な色彩でちょっと「はっ」とさせられる感じです。可愛い、だけじゃなくて綺麗。食事の描写も見事です。薔薇のタルト、僕も食べてみたくなりました。(いや、この文章を読んだ時点でもうすでに食べたのと同じことですね、それくらい見事です)
作者からの返信
刈田狼藉さま
ありがとうございます、プエッラは私の書いた小説の少女のなかで最も可愛いと自負しています。私の描写する少女は割と強めの娘が多いなかで、彼女は紛れもなく無垢な少女なので(*^^*)
愛でていただけてとても嬉しいです
食事の描写もお褒めに預かり、御礼申しあげます。薔薇のタルト……堪能していただけてよかったです。この頃に食事の場面をお褒めいただけるようになったのが、いまの執筆にも反映されています(*^^*)
編集済
第12譚 薔薇の人形への応援コメント
人形師、―――秀逸かつ斬新なアイデアですね。背徳的ですらある。夢見里さんの作品はいくつも読ませて頂いていますが、今日はじめて、夢見里さんの内部の深淵、というか、底知れ無さを感じています。ちょっと、覗くのも怖いくらいの深さです。
作者からの返信
刈田さま
引き続き、お読みいただきまして、ありがとうございます。
人形師は命を吹きこみ、命を創りあげる職だとおもっているので、時に禁忌を踏むものだとおもっています……でも考えたら小説家もそうですね。命を創ることは神の冒涜であり祝福なのでしょう。きっと。
御存知かもしれませんが、Amazarashiというアーティストさんの「命にふさわしい」という音楽があって、そのMusic Videoがなかなかにすごいです。人形師を読み終えた後にでも一度ご視聴いただければ嬉しいです(*^^*)
第2譚 下級貴族の宴と人形への応援コメント
読んでいる間ずっと「これやばい、これやばい」と呟いていました。だって、やばすぎるっ!これは官能小説ではもちろん無いですが、そういう表現ももちろん皆無ですが、軽く官能小説を超えてくる官能的な美しさがあります。最後、少年が拳銃を突き付けるシーンで、なんだか逆にホッとしてしまいました。
作者からの返信
刈田さま
引き続きお読みいただき、御礼申しあげます。ふふ、やばかったですか(*´∀`)
官能の神は細部にこそ宿るとおもっております。美しいものはかなしくてもくるしくても美しいからたまらないですよね(*^^)
すでに星まで賜ってびっくりいたしました!ありがとうございます!
引き続き楽しんでいただけますように。
第1譚 それは呼吸をする人形だったへの応援コメント
少女の肢体を、その容貌を、これほど美しく表現した文章を、僕は他に知らないです。見たことがない。先程も同じことを書きましたが、本当に、狂気すら感じさせる美しさです。
作者からの返信
刈田さま
お読みいただき、ありがとうございます。まさに人形を造るように書きあげた文章だったのでそのように仰っていただけて、これほど嬉しいことはございません。
美しいものと狂気はちかいところにあるのだとおもいます(*^^)
プロローグ 幻想譚は 人形 からはじまるへの応援コメント
娘を模したその美しい人形は、呼吸をしている、―――
狂気すら感じさせる、凄絶な美しさですね。
作者からの返信
刈田さま!
まさか、人形師を読んでいただけるなんて……ありがとうございます。
埋もれてしまっていた小説なので非常に嬉しいです。お楽しみいただけることを願っています。
第55譚 人形師はそれを救済とは言わないへの応援コメント
夢見里 龍さま
「三百二十五体目の人形」にして「人形師の最愛」の名を書き損じておりました件、大変失礼致しましたm(__)m
御親切に教えていただきましたこと、とてもとても感謝しております。
人形は【物】ではなく、【者】なのだと思わせていただけた幻想劇です。
「かわり」のない存在を喪失した後に気付く感情は「痛みと、傷みと、悼み」であると、心に十字架を刻まれるが如く思いました。
夢見里 龍さまの魂が宿った言の葉のひとひらずつ、真実に美しゅうございます。
ゆっくり、もういちど物語を振り返りたい気持ちです。ありがとうございましたm(__)m
作者からの返信
宵澤ひいなさま
とんでもございません。どうかお気になさいませんように。それだけいっきに夢中で読んでいただいたのだとおもい、大変嬉しく、胸が熱くなっております(n*´ω`*n)
者か、物か。かわりがない、とはどういうことなのか。難しい題材でしたが、こうして読み取ってくださる御方がいらっしゃって、ああ、書きあげてよかった。といまさらながらほっと安堵の息をついております。
美しい物語、美しい言葉を書きたいと日々想って書き続けておりますので、最高の称賛をいただき、身にあまる光栄です。これからも励んでまいりますね。いつか、作家になれる日まで遠い道のりですが、諦めません。
たいせつにたいせつに物語をたどっていただき、ありがとうございました。こころより感謝致します。
エピローグ いつか償い終えるまでへの応援コメント
夢見里 龍さま、コメントを失礼いたしますm(__)m
第一章では、スプリング・エフェメラルを想わせるプエッラの可愛らしさに魅了されました。愛らしい語調。プエッラの指が奏でる音律。その描写の美しさは圧巻です。
続く二章では、人形というペルソナを通じて「幸せ」の在り方を考えさせられます。悪意を知らぬ(持たぬ)ことが「純粋」なのでしょうか。疑いを知らぬ「純粋」が無慈悲な殺戮の道具として使われる場面は本当に血が凍るかのようでした。人形の性質が人間の存在価値に言及しているくだりが印象的でした。
第45譚で明かされた包帯の理由。人形師の根幹にある人間を嫌う心が、そうさせていたのですね。人形の絶望は壊されなければ終わらない。神々が人間のように自殺できないのと同じで、人形は辛くとも自ら終わりを選べないですね。だから辛さに耐えた人形は壊される時に「ありがとう」と言う。悪意を拒絶する人形の器に、限りなく清らかに透きとおった魂を見たように思いました。
さいご、再び「ave atque vale」が聴こえて、第一章の幸福だった日々を小夜啼鳥の囀りが思い出させるかのようでした。三百二十四個の幸や不幸を見届ける末……プエッラは三百二十五体目の人形でしたよね。人形師の「最愛」です。与えて、与えられる愛という希望が残されていますね。
比喩表現、漢字のひらきかた、文章そのものの美しさ。すべてが最終章まで持続する素晴らしい御作品に感じられました。読ませていただき、ありがとうございましたm(__)m
追伸:拙宅の「人形」をレビューという魔法の綾布で包んでいただきまして、たいへん光栄でございました。
私は読後、レビュー文を考える時間が必要なタイプでして……文章が纏まりしだいということで、お赦しくださいませ。
作者からの返信
宵澤ひいなさま
真心のこもった丁寧なご感想をたまわりまして、まことにありがとうございます。朝露に輝く言の花束を贈っていただいたようなきもちで、何度も読みかえしては胸をときめかせております。わたしの愛する人形たちの物語に素敵な花をたむけてくださり、ほんとうにありがとうございます。
「神々が人間のように自殺できないのと同じで」ああ、こんなふうに読み解いてくださるなんて……身にあまる幸いに存じます。たえきれなくとも壊れることができない。そういうものたちの「清らかな悲しみ」と、それを愛するがゆえに壊すという「痛み」を書きたくて、夢中に筆を奔らせた小説でしたので、汲み取っていただけて幸甚です。
あ、あと、とても申し訳ないのですが……最後の、「三百二十五体目の人形」にして「人形師の最愛」はレムノリアになります。ごめんなさい。人形師を創れない、人形を壊すことしかできない人形師の片割れの、最愛です。
漢字のひらきかたにまで言及していただき、感謝の言葉もございません。言葉にはひとつひとつ、神経を張り巡らせております。それこそ呼吸を吹きこむように。まだまだ理想には程遠いですが……精進致します。
「お人形の夢と目覚め」読み終えた後に砂糖菓子を頬張っているような幸せなきもちになる、素敵な小説でした。「記憶に響く愛の音」もあわせて拝読させていただきましたが、こちらもまた綺麗な文章とせつない物語が胸にせまりました。素敵な小説を読ませていただき、こちらこそ御礼申し上げます。
エピローグ いつか償い終えるまでへの応援コメント
胸に抱いた感想が、既に御二方が書かれている場合、いかに違いを持って書こうかと悩むこの頃。
考えた結果導かれたのは――『好きです』の一言でした。
決して綺麗ごとで終わらせない。正義を振り翳すこともしない。
強い強い自制心。ともすれば壊れそうな心に寄り添う人形。
人の言葉を解し、話し、傷みを覚え主に忠誠を誓う姿は、既に人なのではないのかと。
どうしてこれが三次落ち?(←まだ言う)。
こういうテイストの物語はどこのレーベルに投稿すればいいんでしょうね?
私はこの一人と一体と出逢えたことに感謝します。
こちらに載せて下さってありがとうございました。
作者からの返信
橘 月さん ほんとうに…ありがとうございます…! 私が書いたものを好きだと仰ってくださる御方がいらっしゃることが、どれほど嬉しく、また報われることか。私こそ、ありがとうございますの一言しかおかえしできず…、それでもその言葉しか思い浮かびません。
素敵なレビューも賜り、心より感謝致します。
綺麗事のない、けれど美しいせかいが好きです。傷ましく、壊れそうになりながらも進もうとする人形師と、それに寄り添う人形の物語を愛してくださる御方がいらっしゃったこと、一生忘れません…!
電撃が一番分野の許容が広いとは思っているのですが、年々需要が変わっていることも事実で、これからはまた他のところにも応募できればと考えております。なかなか暖かい声援にこたえられないのが申し訳なく、歯がゆいですが、諦めずに頑張って参りますね。
読みいただき、また彼らを愛していただき、真に御礼を申しあげます。
第28譚 嘆けど 薔薇は咲きもどらずへの応援コメント
第一章を読み終わりまして。
これが三次落選??
三次落選とはどんなものかと読んでみれば、いやいやいや。
初めからガッツリと心掴まれ、地の文の表現の仕方が綺麗で、行間から風景が視えるようで。
これが三次落ち?! と戸惑うばかりです。
何かの間違いだったんじゃないでしょうか?
少なくとも、私の本棚には並びます。
試し読みでこのレベルを読ませられたら、安心して買ってましたね。
是非とも諦めずに挑戦し続けてもらいたいと思います。
と言うわけで、続きも楽しませていただきます。
作者からの返信
いつも御読みいただきまして、真にありがとうございます。ほんとうに感謝の気持ちがつきません。
敢え無く三次落選ではございましたが、こうして御優しい読者さまに読んでいただけて、著者冥利につきる御言葉を賜り…私も物語も大変嬉しく、また有難くて…なんと御礼を申し上げてよいのかわかりません。まだまだ未熟なところがいっぱいありますが、その御言葉を励みに頑張ります。
いつか、いつか、橘 月さんの本棚に私の書籍を届けられるよう、これからも切磋琢磨致して参ります(*^^*)
エピローグ いつか償い終えるまでへの応援コメント
お疲れ様でした。重い内容でしたが興味深く拝読しました。
残酷な場面でも色鮮やかに描かれていて美しいと感じました(^^)
目が口ほどにものをいう(?)ような描写もとても好きです♪
そして食べ物の描写が……素晴らしすぎて思い出しじゅるりしてしまいます(笑)
私が人形だったら……やっぱり壊されることを望むのかなぁ…… キョウの立場だったら……つらいけれどそれで人形が幸せならやっぱり壊すのかなぁ……とか 考えると止まらないです(^^)
まだまだふたりの旅は続く感じの終わりですね。続編も読めたらいいなと思います(^^)
作者からの返信
暖かく細やかなる御言葉をかけてくださいまして、真にありがとうございます。読むときもそうなのですが、情景描写とそれに連なるような心情描写が好きですので、そのように仰っていただけたことに重ねて感謝申しあげます。
といいますか、読んでいただいただけでも大感激でございます。ほんとうに物書き冥利につきます。応援をつけていただく度に拝みたいくらいのきもちでした(*^人^*)
存在意義とは。という題材を掲げて人形と人形師を主軸に書きましたが、存在意義がなくなったとき、という部分に焦点を絞りましたので、人形の最期はあのようなかたちとなりました。片割の人形師はいつか、贖罪という過去にたいするかたちではなく、現在、しいては未来にむかっていけるだけのみずからの存在意義を見つけるのかなと、作者としては考えております。
暗くても重い話におつきあいいただき、最後にもう一度御礼を申しあげます。また機会があれば、他の小説も投稿したいと考えておりますので、宜しくお願い致します。
第44譚 言うなれば、助けたかったという罪への応援コメント
愛が、人間を、壊してしまう悲劇、矛盾、不条理。愛は、本来はとても厳しい子供時代を生き抜くための動物的な本能である、というのが僕の自論なのですが、考えてみると恐ろしいプログラムだな、と、このエピソードを読んで強く感じました。
作者からの返信
刈田様
重い物語をいっきにお読みいただき、ありがとうございます。
愛……は難しいものですよね。虐待を受けた子どもでも親のことは愛してしまう、といいますね。無償の愛とは親から子にたいするものではなく、子から親にたいするものだと……
最後までお楽しみいただければ幸いです