作者のスタイルのようなタイトル

 六月さんの作品には、「ちょっとだけ」が、かしこに埋まっている。この作品には「ちょっとだけ甘くて」「ちょっとだけ眩しい」が。

 このちょっとだけを積み重ねて、読者を作品世界にどっぷり漬け込んでいく。
 それが作者の六月さんのスタイル。

 まるでこの作品タイトル「クリスタリゼ」のように。