切なくて、もどかしくて、きっとこれが人を愛するということ

身分差の恋だけでなく、国に伝わる古い慣習までもが、惹かれ合う二人を引き裂きます。
その慣習をどうにかしたいのに、どうにもできないヒーローの葛藤が丁寧に描写されており、読んでいるこちらまでもどかしくなりました。
何もかも全てこなせる絵物語の王子様ではないからこそ、人間的で、先の展開にハラハラさせられます。
だからこそ、最後の場面で、切なさが胸に溢れました。

ちなみに……ラルスは名脇役だと思います。

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