時代はちっぱい


 ひょんなことから異世界に飛ばされてしまう、文芸部の男子と女子。
 そこで二人はエルフ相手に小説を書いてあげるのだが……。

 題名から想像できる通り、なんだこりゃな異世界小説。同じようなシチュエーションで同じようなことをいって毎回異世界に飛ばされる二人。果たしてイヌくんの想いはネコ先輩に届くのか? そして二人が書く小説の結末は? 最後に二人はあの強大な魔王を倒すことが出来るのか? ただし魔王は本作ではまだ出てきていないのだが。

 ちなみに、同じシチュエーションを繰り返すこの手法、俗称「天丼」であるが、他の作品でも何度か見せてもらっおり、これが案外笑いを取るのに効果的であるようだ。これから結構流行るかもしれない。

 作者はこの「天丼」手法と「ちっぱい」を併用してきているあたり、なかなかのセンスの持ち主ある。しかも作中に漂う、微エロ(笑)。あれが純文学というものなのだろうか。
 ニヤニヤしつつ読めるため、表情筋が固まっている人にはお勧めだ。本作で「バイバイ、ほうれい線」である。

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