時間の流れは残酷で

事故で闘病生活を送る藤崎燈子と中学時代の友人宗澤浩樹との純愛物語。
事故に遭い目を覚ました時には3年が経ち両親も亡くなっていた。それだけでも酷なのに一日三時間しか起きていられないという制限付き。三年という月日によって現実から孤立し、3時間しか起きられないことにより現在から孤立したことで変わることのできない燈子。一方、浩樹は3年間で進学し、高校生活を送っていた。その間、周りに流され、親の言いなりで変わらなかった浩紀。
 ある日、起きた燈子と浩樹が出会い、止まっていた時間が動き出す。
高校生二人が織りなす純愛物語です。“時間”の違いですれ違う思い、それでも互いを大事にしている気持ちは一緒で、それぞれの言葉や思いが精緻に描かれています。
 時間に追われている日々かと思いますが、一度この作品を読み“時間”について考えてみませんか。

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