この喫茶店では金銭は頂きませんが、琴線には触れさせていただきます。

記憶喪失の少女がお菓子屋の店主となり、迷えるお客様を導く物語。
 記憶を失った少女シュガーは不思議な蛇と出会い、懐かしい雰囲気のお菓子屋で働くことになる。そこに来るお客様の悩みを解決すると、なんと目から鱗が落ちてきた。その鱗を蛇に渡すことで、自身の記憶を取り戻せるのだという。母を失い悲しむ男性、恋に悩む女性、周りになじめない少女等、老若男女問わず様々な人たちの悩みを解決していくことになる。
 様々な悩みに共感しつつも、シュガーのお菓子に込められた想いに癒される心温まる物語です。人間模様だけでなく、お菓子の描写も丁寧に描かれており、それがまたこの作品の魅力を引き立てています。
短編集形式で読みやすい作品です。甘いもの好きの方は勿論、日常に癒しを求めている方は是非お読みください。

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