ひかりをこえて

作者 宵待なつこ

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★★★ Excellent!!!

事故で闘病生活を送る藤崎燈子と中学時代の友人宗澤浩樹との純愛物語。
事故に遭い目を覚ました時には3年が経ち両親も亡くなっていた。それだけでも酷なのに一日三時間しか起きていられないという制限付き。三年という月日によって現実から孤立し、3時間しか起きられないことにより現在から孤立したことで変わることのできない燈子。一方、浩樹は3年間で進学し、高校生活を送っていた。その間、周りに流され、親の言いなりで変わらなかった浩紀。
 ある日、起きた燈子と浩樹が出会い、止まっていた時間が動き出す。
高校生二人が織りなす純愛物語です。“時間”の違いですれ違う思い、それでも互いを大事にしている気持ちは一緒で、それぞれの言葉や思いが精緻に描かれています。
 時間に追われている日々かと思いますが、一度この作品を読み“時間”について考えてみませんか。

★★★ Excellent!!!

副題ほんと絶妙で好きなんです。

一日三時間しか起きられない少女。という境遇に共感する必要はなくて、個人的には「変わらずにこのときが続けばいいのに」と願う少女、そこが肝かなと感じました。
まわりは三年、時が進んでいても、自分の知識は三年前で止まっている。回りに自分を繋ぎ止めてくれる人はほとんどいない。そんななか出会ってくれた少年にすべてすがりたくなってしまうのは、必然とも言えます。

そこからすれ違う思いは、どちらも必死に生きようとするがゆえの感情。言葉選びや感情の吐露が深く、深く染み込んでいきます。

★★ Very Good!!

事故から目覚めると3年が経過しており、両親も亡くなっており孤独へと叩き落される。

さらに神様は残酷だ。きまぐれのような3時間、薬が効いている間だけの活動が許される。

人生の大半を奪われた少女が見つけるひかりは、いったいどんなものとなるのか。

その先を、見てみたい。