え? 魔法使いって「ワルモノ」なの!?

異世界転生ものじゃない、いわゆるクラシックな世界観をもったファンタジーストーリー。
シリアスな冒頭から、本編にはいると途端に雰囲気ががらりと明るくなって、ライトなテイストの冒険ものかなと思えます。ところが、物語を読み進めていくうちに、どんどん意外な方向へとストーリが展開していき、クライマックスではいい意味で読者を裏切ってくれます。

この作品で印象的なのは「魔法使い」と呼ばれるものの存在。
一般的なファンタジーものでの魔法使いと呼ばれるキャラクターたちとは、少し異なる設定がされていて、このストーリーのシンボルとなる存在です。そして、この魔法使いこそがこの物語を読み進めていく上での重要なカギとなります。

キャラの造形やスピード感のあるシーン描写や心理描写など、非常に文章力にも長けており、読み応え十分です。

しっかりと作り込まれた世界観に浸ってみたい方、ぜひ読んでみてください。

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