歴史小説としてだけでなく、ラブコメとしても楽しめる

歴史好きの大学生カズマは、天文十四年(1545年)の尾張に転生する。そこで出会ったのは12歳の織田吉。後の第六天魔王、信長だ。吉はさすが戦国一の美女・お市の方の兄となる血筋だけあって、目力の強い美少年……と思っていたら、美少女だった。語尾に「のじゃ」とつけてしゃべる美少女・信長ちゃん。

カズマは猛将・滝川一益として「のじゃ姫」に仕え、天下布武を目指していく!

今まで武将を美少女化する作品は食わず嫌いだったんですが、この作品でハマりました。

あどけなさの中にも「天才」「うつけ」の片鱗が見え隠れする信長ちゃんが可愛い……。幼馴染の女忍・奈津との逢瀬を重ねたりしつつも、信長ちゃんを支えてカズマが次第に頼もしく思えてきます。

もちろん、歴史小説としての面白さも充実。通好みのエピソードをストーリーに絡めてくる一方で、ここにこだわると長くなるだろうな、というところはさらっと流す。そのバランスが絶妙です。

魅力的なタイトル、軽快で親しみやすい文章、毎回の引き込む書き出し、安定した更新頻度。
いろいろな面で、上手いWeb小説のお手本と言っていいんじゃないかと思います。

歴史好きな人だけでなく、あらゆる人におすすめ!

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