あるいは任氏という名の狐

作者 あたし黒髪のようにとけそうな気がする

彼らはこの放課後に迷い込んでしまった

  • ★★★ Excellent!!!

校舎をでかい犬がうろついています。
どうやらその犬は、普通の犬とは全く異なる存在である様子です。
その犬も、文芸部(オタサー)の人々も、校内に不気味な空気を振りまいています。
ホラーとは違うのですが、普通とは異なる雰囲気という意味では怪談のようにおかしな放課後です。

タイトルやタグにあるとおり、任氏伝という話が下地になっている物語のようです。
と言っても私はその任氏伝を知らずにこの作品を読みました。
おそらくは、知っていて読むと話をすんなり理解できるのだと思いますが、知らなくても全く問題ありませんでした。
なぜなら大事なことは全部、演劇部の変な人たちが教えてくれるからです。
教えてくれる大ヒントを頼りにすればこの物語の姿かたちが想像できるようになっていて、とても親切です。

ちなみに演劇部の人たちは、この作品の中にゆるい空気をもたらしてもくれます。
謎に包まれた不思議なお話というテンションで終始続くのではなくて、
適度に気の抜けた感じになる面白さもこの作品の魅力なのです。

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