途中までずーーっと笑ってたんだけど、笑い過ぎて、パターンが読めてきて、疲れてしまった。大阪弁ロコ?というくらいに面白く読めた。自然な大阪弁がとても良かった。
でも、文藝賞と大阪弁の相性はどうなんですかね。俺が知ってる頃くらいまでの文藝賞のカラーとは全く違う気がする。俺の知ってる文藝賞はどっちかと言えばオシャレ系の時代。(日本にいなかったので知らない。すいません。今チェックしたら、東北弁とか、あとエロ系?というか、現代社会を題材にしたもの、案外多いですね。インストールくらいは読んでました。)
これは、とメモしたかったくだりは「コミュニケーション」について。不器用で暴力的なわがままをセックスで癒すパターンのくだりなど。人間観察眼に「なるほど」と2ヶ所ほど舌を巻きましたね。
もう少し短くストーカー女性が漫画家になった、隼人が映画に出て人気が出たあたりで終わっていれば、と思います。
最後の方そわそわしてきて、10超えたぐらいには、いつ終わるのか、思わずチェックしてしまった。
あと、ちょっと行間が詰まってる気がしました。最初はそれが、漫才みたいで面白かったものの、徐々に息切れしてしまった。離婚の原因はあまり共感できない。50の早期退職で喧嘩離婚。お母さんは専業主婦?
案外とまともな理由で、もっとぶっ飛ぶ理由かと期待した分、期待外れ。
子どもも大学生になったら、もうそろそろ手が離れたということでまだ余力あるうちに仕事辞めたい人もいるかもしれない。だったら離婚と言われたら、横暴。じゃっ、母さんが代わりに働いてくれるか?という話。
むしろもっととんでもない家庭崩壊の方が笑えた気がした。
斎藤さんの漫画描く速度が速過ぎてすごい。言葉の使い方のセンスはとても面白かった。阿瀬みちさんは関西出身なのか、と。
今回、「阿瀬みちさん、こんなの書くのか」という衝撃。これまでで、もしかしてパンストの話と同じくらい、いやそれ以上に、面白い話じゃないかな、と。代表作になり得るくらい?
ただ、これが代表作になると、似たような路線ばかり描かないといけなくなるかもしれず、阿瀬みちさんの作風って、決してこういう感じのものばかりではない気がするため、それは微妙かもしれない。気のせいかもしれないけど、どこか「無理に作った?」という空気が残る。BLなんかだとテーマがテーマだけに、本当に正真正銘の腐女子なのか、どこかに証拠探しをしそうになる。
寝ようと思ったが、最後10くらいまでどんどん読ませるほど面白かった。(残り読み飛ばしてしまった)。ずっと読みながら思ったのは、タイトルのまずさ。奇をてらい過ぎかもしれない。
膜を破ると言えば、ほぼ一つしかないため、伏線回収しきれず。(それか俺の頭が悪いかも。女が出てくるのを期待してしまった)
カクヨム的に目次を作り、大見出し小見出しの体裁にしたら、もっと読みやすくなって、ずっと良くなる気がします。ちゃんと改行し、無理に詰め込むのを止めたら、ずっと違う印象になるだろうな、と。カクヨムだから、一話にせず、普通に分けて投稿したら良いんじゃないかな。
2箇所ぐらい誤字(ごく単純な変換ミス)があったので、応募するならまずい点。慌てて書いたんですか?
レビューなのに長くなってしまった。これ、不適切な投稿だったら削除するのでよろしく。
主人公は非常に奇妙なストーカーにつきまとわれています。
ストーカーは部屋の新聞受けにBLの同人誌が投函してきます。
しかもそのBL漫画のモデルは主人公自身。
変なストーカーの行動に悩まされる日々。
そこに映画の心得がある知り合いが混ざってきて、物語は加速します。
ストーカー氏を脚本家に据え、主人公は主役となり、BL映画を撮る羽目に。
そして主人公は、未知の世界を覗くこととなります。
いえ、未知と言ってもそれはBLの世界だけを指すわけではありません。
彼が今まで知ることのなかった、人々の人生や気持ちが露わになっていくのです。
知らない人の人生にはもちろんのこと。
知っている人の人生にも、母親にも父親にも、彼にとって未知の領域があります。
おかしなきっかけで始まった物語は、彼に様々な人のおかしな部分を見せつけます。
人間のおかしな部分を強調しているような物語で、そこに大きな魅力があるのです。
この物語には、おかしな人に見える人がいっぱい出てきます。
でもその人たちはコメディチックに変な人をしているわけではないのです。
むしろ生々しさや人生を感じさせる文章へとつながっていく描かれ方をしています。
読んでいくうちに、「普通に接していたら表に出てこないだけで人間は誰も彼もおかしな部分を持っているのかもしれない」とさえ思えてくるんですね。
なんだか物語の核心を語っているふうのレビューですが、実は終盤の内容には全然触れておりません。
ストーカー氏や知人の情熱に巻き込まれた主人公がどんな目に遭うのか、ぜひお確かめください。