どうしようもなく愛しい一つの恋

とんでもない作品を読んでしまった……。

一話目を読んだ時点でなんとなく察しはつきました。ああ、これはヤバいやつだ……と。

美しく繊細な筆致、揺れ動く心情の描写。思わず唸ってしまうような文章、表現が、これでもかと押し寄せてきます。

言葉の選び方がものすごくうまいということも感じました。
うわぁ、そこでその言葉を使うのか……。やられたぜ……。
そんな流れを5回は繰り返したと思います。

この小説には、言葉以上の何かが、高密度で詰まっているような気がしてなりません。
言葉で表せないはずの心情を、言葉で表している……とでもいうのでしょうか。

うーん。上手く言えないのがすごく悔しいのですが、目で追った言葉以上のものが、こう、ブワァーっと流れ込んでくる感じです。

とにかく、この小説の一文字は、一文字以上の重みを持っています。
読めばきっとわかります!

細やかな描写の一つひとつが、どうしようもなく愛しい。
そんな恋の物語を、ぜひ読んでください!

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