概要
煙のように浮かんで消える、憧れと片想い。
コンビニの店員さんとお客さんの話です。人生最高の瞬間、ハイライトについて。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!眩しすぎず、暗すぎず。この暖かくて美しい感覚は、まさに「ハイライト」。
不思議なものです。レジカウンター越しの、ほんの数分間にも満たない時間。出来事。相手のことは何も知らないし、もちろん向こうも自分のことを何も知らない。あるのは店員と客という事実のみ。
なのに、「好き」は芽生える。その気持ちはしぼむどころか膨らんでいく。
不思議なものです、本当に。
触れれば壊れてしまいそうな、とても繊細で丁寧な物語でした。
心情描写が細かく、主人公の気持ちをゆっくりと追っていくので、気がつけば深く感情移入していました。「わかる、わかる」と共感の念も抱きました。
読んでいる最中、脳裏に硝子細工や雫みたいなものが浮かびました。それらを連想させるような、透明で綺麗な小説です。タイ…続きを読む