制作側でも遊ぶ側でもない、珍しい位置付けのゲーム話

 レトロゲームの読み物といえば、遊んだ思い出だったり、業界の裏話だったり、豆知識などが多い中、この作品では作者のショップ店長やライターなどの経験談を中心としたマーケティングやルポ的な内容が多い(たまに時の流れから漂う哀愁あり)。

 それらの一般ゲーマー、またはゲーム会社に勤めていても体験できない話の数々は、時に『へぇー』だったり、時に『なんでやねんw』だったりと、普通の読み物では味わえないお品書きが楽しめることを保証する。堅苦しくなくどこかフレンドリーな文体も親しみがある。

 とりあえず、序盤で僕の書籍を宣伝しまくるのを見て『作者の回し者ではないか』と疑われないことだけを祈る。

 今後も誰にも迷惑がかからない程度に『危ないネタ』が登場することに期待している。