ひとが生涯で得る幸福も、不幸も、おそろしいほど平等である

全人類が識って、向き合う必要のある問題。
虐待が、どれだけの痛手を受けさせるのか。いかほどの損傷を負わせてしまうのか。
大人は自分自身に刻み込まなければならない。
そして、平易な言葉で、幼子たちに説かなければならない。

あなたの からだで おしっこをするところ、そこに ちかいところは、おしっこや うんちが ついてしまって よごれたときに ふいて きれいにするためなら、ふれさせても いいけれど、あなたではない だれかが たのしむためには さわらせてはいけない。
もしも さわられたら、すぐに ほかの だれかに おはなししてね。
おとなになるまで、そこは、かんたんに さわっては いけない。たいせつな
いのちを つくる ところだから。
おとうさんでも、おかあさんでも、さわりたいなんて いってはいけないのだよ。

どうか、もう、ただ被害者で ありつづけないで。
苦しく、悲しい辛さとともにあっても、胸一杯の幸せを、あなたにと願うから。

この、勇気なくして語れない現実を、多くの方に受けとめてほしい。
そして、考えてください。
自分に何が できるのか。
被虐待児が、一刻も早く救援を求めることができる社会を目指して。
語ることを躊躇しなくてもいいように。
そうすれば、きっと虐待を抑止することに繋がると信じたい。

そして、きっと書き手の皆さんの多くが思うでしょう。
孤立無援の少女が生きるのに支えとした、少年の物語。そんな作品を生み出したい。
私も、その1人です。
いつか……。

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