二人の旅路には多くの苦難とささやかな歓びがあった

救世の旅をする聖女が求められるようなシリアス寄りのファンタジー世界を舞台に、これまたシリアス寄りなストーリーが展開していく硬派な作品です。二人の主要人物の内面がしっかりと書かれていて『様々な体験を通じて成長したり変化していく』様はまさに『旅をしている』という感じを味わう事ができました。物語を彩る風景描写が丁寧(しかもくどさを感じない!)だったのも好みでした。文量が多いですが、最後まで読んで良かったと思える作品でした。