人外の脅威である魔物を唯一打ち払える神器をもち、二人の男女が乱世を旅するというストーリー。神器は単なる武器でなく、権威の象徴でもあり様々な策謀に二人は巻き込まれることになります。魔術などのファンタジー要素、国、風土、勢力争いなどの戦記要素、どちらもよく練られていて物語に入り込んでしまいました。しかしなにより魅力だったのは主人公達でした。人助けをしながらも常に悩みや葛藤を抱え、苦境に陥りながらも前へ進んでいく姿が良かった。WEB小説にありがちな半を押した薄っぺらい人物描写とはかけ離れていて、実に硬派なファンタジーを読ませて頂けた事、感謝です。