愛は伝わる、繋がっていく

 これは「誰かに校閲・しっかりとした(略」用の辛口レビュとなります。

 非常によく出来たストーリーでした。
 伏線もすばらしい仕事をしています。

 残念なのは、この短さでは老婆の悲しみを表現出来ないことでしょう。
 失われた・愛していた=悲しい、という表現でも伝わりますが、悲しみの表現・伝え方をもっと突き詰めて欲しいです。

『彼がすでに失われたのだと知ったとき、過去に子どもがふと見せた笑顔が彼女の頭を過ぎった。過去を思い出し、喪失感がせり上がり、彼の悲惨な運命を恨み、もっとなにか出来たのではないかという己の無力感に苛まれ、涙が止まらなくなった』とか。
 あくまで一例であり箇条書きですが、手紙後の感情を「泣いていた」だけで終わらせるのは非常にもったいない。
 丁寧に表現すれば老婆へと読者が感情移入出来るようになり、より悲しみと感動が引き立てられることでしょう。

 感情をきちっと表現することで、この作品はもっともっと美しい物語になると思われます。

 是非長編を書いてください。
 期待しています。

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