萩鵜さんと概ね同じ感想です。
ただ、私は”文章はシッカリ書けている”とは思いません。句読点不足で読み難い。句読点を加えれば、”文章はシッカリ書けている”に同意します。
さて、4節目の小見出しの”もう1つの御伽噺”に違和感を感じました。ネタバレ回避の為、具体的には指摘しません。
母親に御伽噺をして貰うのを”楽しみ”にして実家に帰るのも変だと思いました。他人の死刑話を楽しみにする主人公は性格異常だと思います。母親から話を聞きたがる主人公の気持ちは能く分かる。私も引き込まれたので。でも、”楽しみ”にするとは、表現が違うと思います。
作品全体を包む違和感の最大の原因は「何故、死刑なの?」と言う設定を省いているからだと思います。死刑とは究極の現実です。作品の軸は御伽噺です。その間隙を埋めようとして、中途半端な現実を詰め込んでいるので、読者が安心して作品にのめり込めないのです。
とは言え、作品には読者を惹き込むパワーを感じます。
星の数は、短編にはMAX2つが信条だからです。
これは「誰かに校閲・しっかりとした(略」用の辛口レビュとなります。
文章はきちんと描けています。
間違いなく小説になっているのですが、どう指摘して良いのか。どのような指摘であれば物語がもっと輝くのか? すごく頭を抱えました……。
おそらく物語の作り込みが足りないのかな、と。
御伽話部分を滑稽無糖にするか真実風にするか。カギ括弧「」を何故()にするか。ここは現実なのか非現実なのか。この世界設定、登場人物の感情がすべて繋がっているか?
母親が育児的な目的なく「死刑囚」「死刑執行」の話をするだろうか? という部分もそうですね。小さい子どもにするのであれば、たとえ真実であってももっとオブラートに包むのではないかと思われます。そう思うのは、物語の説得力が足りないから。
この世界にそれぞれのキャラを置いた場合、どんな感情が生まれるか? どんなお話をしようと思うか? どう行動するか?
己の脳内で生み出したプロットをなぞるだけでは足りません。
そのキャラのその行動に必然性はあるか? そこを考えて作り込んでみてください。
こんな抽象的ことしか指摘できず申し訳ありません。
今後とも頑張ってください。