惹きこまれ、熱くなる、超傑作。

日本人にとってスポーツバーという場所が、もう少し馴染みのある場所になっていれば、この作品は頭ひとつ抜きん出た人気を確保しているかもしれない。

スポーツバーがもう少し市民権を得ていれば、それだけでこの作品を手にする人が増えると思う。

そして手にする人が増えたなら、多くの読者が虜になるであろう傑作と言える。

実際、私はスポーツバーには行ったことが無く、アメフトもよく分からない。

だからこそ、この作品を手に取るのが遅くなってしまったと言っていい。
気にはなっていながらも、スポーツバーという単語に「ピン」とこなかったからだ。

けれど読んでみれば、作品の魅力に取り憑かれた。
題材の面白さ。
一人称視点となる主人公をここに定めた面白さ。
メインの題材を取り巻く様々なドラマの面白さ。

笑いあり、感動あり。
時に、実際にスポーツ観戦している時に味わう様なあの背筋のゾクっとくる感覚を、本当に体感する事が出来る。

ストーリーの主軸も程よい重さを持たされていて、秀逸なラストが心地よい読後感をくれた。

オススメです!

その他のおすすめレビュー

犬のニャン太さんの他のおすすめレビュー93