淡々としたストーリーで、大きな事件も起こりませんがするすると読み進められるのは、登場人物が皆どこかにいそうな人物だからです。こういう自然な人物造形というのは案外難しいものですが、この作品は主人公に向けられる善意も悪意も違和感なく受け入れることができ、こういう出来事がこの世のどこかで起きているかのように感じることができます。作り物っぽくない、地に足の着いた物語が読みたい方におすすめです。
この主人公はとても正直に、自分の不器用さを話すから、まるで本当にこの主人公の生活に密着している気分で読めます。 何だか疲れている人、「〇〇すべき」という観念にとらわれがちな人、自身に自信が持てなくなってきた人、そんな不器用ながら今日を必死で生きている皆に読んでほしい一作。 小生はすごくこの19歳に共感しました。 自分だけじゃないんだ、と思って嬉しくなりました。 これを拝読できて、良かったです。作者様に感謝です。
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