概要
平成29年4月15日に改稿のため11話から14話を非公開にしております。4月中には12話目を公開予定です。11話からを読んで頂いていた方には申し訳ないですが、どうかご了承下さい。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!多様な文体で綴られる“面”の小話と、謎めいた面売りの艶姿
本作は「面」をテーマにした、もう少し正確に言えば、その世界の暗闇めいたエピソードを「面売り」なる人物とともに見ていくホラーアンソロジーである。
面とはいわゆる「お面」のことだが、転じて人物の顔などを示す言葉でもある。
実は、この面売りが登場するというだけで、作品それ自体はかなり多様である。
口裂け女の化粧から蟇蛙の呪いに至るまで、ホラーといえばホラー、面が関係しているといえば面が関係しているが、かなり趣の異なったお話が展開される。
中には、小悪党の悪事を、面売りがちょっとした「必殺仕事人」として撃退するものもあるが、学校の怪談めいた少し不思議な話から、かなりグロテスクな表現で読者の背筋を凍…続きを読む - ★★ Very Good!!百の面相、百の物語
『面』をテーマに奇妙で奇怪な物語がオムニバス形式に出てくるのは自分好みでした。
多種多様な意味や物語を内包する『面』だからこそ、バラエティに富んだホラーファンタジーとして成立しているのだと思います。そのバランスも絶妙でした。
作品全体を通して『モノノ怪』を観た時のような印象を受けました。
ただもう少し『オチ』の部分に気を配って、全て分かりやすく解明してしまうのではなく、ある程度読者の想像力を信用して『ぼかし』てみるのも手法として選択できるのではないかなと思いました。
更にこれも個人的な好みの問題ですが、連作を投下するより短編形式のままで進んでいき、その中にストーリーを組み込んでいってほしか…続きを読む - ★★★ Excellent!!!面妖に綴られるホラーの連なる言葉
キャッチ見た瞬間で面白いと確信しました。さっそく三話まで読ませて戴いてのお薦めレビューとなります。
お面のお話……。ホラー好きならにやっとするかも知れません。しかし、この物語には、ある1文が織り込まれています。
「言葉には力が宿ることがあるからね。馬鹿に出来ない」
ただのホラーではない。言葉に力が宿る面妖なホラーです。なるほど、内容は怪談のようでもあり、近年のホラーラノベのようでもあり、純文学のようでもあり。昔話の懐かしさも感じる。
お面を中心に、多方面からの「面妖とは」を追い求め、言葉も大変丁寧に扱われているところに好感が持てました。
テーマ(面妖)がすでにしっかり据えられているの…続きを読む