★★★ Excellent!!! 生きることは、苦しさの中に、光を探すこと。 aoiaoi あるきっかけで出会った、少女と銀狐の子。 少女が、狐を罠から救った。 その出会いは、わずかな時間のことだったけれど—— 救った少女と救われた狐は、それぞれに、ただひたすらに、目の前の日々を生きる。 彼らの前に立ち現れるのは、この上なく苦い現実。 そして、自然の中で強く育った雄狐と、ある揺るがぬ決意を胸に抱いた少女は、再び出会う。 ともすれば一瞬で消えるかもしれない「命」を、強烈に燃やしながら。 生きることは、苦しみ。 その苦しみの中から、手探りで光を探すこと。 何としてでも、その光を手繰り寄せること。 読み終えた後、そんな強烈な余韻がいつまでも胸に残る、ずっしりと深い重みのある物語です。 レビューいいね! 1 2019年2月28日 18:26
★★★ Excellent!!! 狼と少女の出会いとそれぞれの旅の交差。 七ツ海星空 狼のギンと、少女ノータの刹那の出会いとその別れから、それぞれの視点で物語が進んでいきます。 何年かの月日が流れ、ギンにとってはその半生の物語、ノータは家族を失い、つらい境遇へと移り変わっていく旅の物語。その二つの物語が、過酷でありながらも、短い言葉で美しく描写されていきます。 それはまるで、ひとつの映画を観たかのような、映像的な世界が読み手を包み込み、その空気や息遣いが伝わってきます。 長く長く旅をつづけた二つの命は、終盤にてもう一度巡り合います。その物語の果てになにがあるのかは、是非手に取って目撃していただきたいです。 レビューいいね! 1 2018年11月13日 23:51
★★★ Excellent!!! 生きるということ 叶良辰 そして死ぬということ 情愛ある者たちと、情け容赦ない者たちの間 命の尊さを知りながらも、行動に出てしまった一人と一匹 結果は……果たして…… レビューいいね! 1 2018年5月6日 20:38
★★★ Excellent!!! 読後に心がじんわり温かくなる物語。 夷也荊 読んで良かったと、心から思える物語です。童話的な物語の中に、家族とは? 生きるとは? という命題が上手く組み込まれていて、心に響きます。この作品の中軸として狐と少女が出てきます。少女が家族を失う一方で、狐は家族を得ます。こうした対比構造も巧く取り入れられていて、よく練られた作品であると分かります。それなのに全く押し付けがましくなく、スラスラと読むことが出来ました。作者様の文章力の賜物だと思います。 罠や銃、野生動物の考証も優れていて、物語に現実味を与えています。メッセージ性も確立していて、ダイレクトに心に刺さります。 この物語に出会えたことを感謝します。 是非、是非、ご一読ください。 レビューいいね! 1 2017年8月25日 06:34
★★★ Excellent!!! 言葉は通じなくても通じるものがある――それはとても尊い瞬間。 RAY しみじみそう思いました。 多くは語れません。まずは読んでみてください。 レビューいいね! 1 2017年6月12日 23:28
★★★ Excellent!!! 動物と人、互いの視線が交錯するとき 星崎ゆうき 狐のギンと、ノータという少女の二つの視点から描かれる物語はテンポよく、それでいて情景がとても丁寧に描写されています。 二つの視点が交錯するとき、人と動物の心も1つになっていく。とても暖かいお話でした。 レビューいいね! 1 2017年5月20日 09:06
★★★ Excellent!!! 少女と銀ぎつね。それぞれの生きるさまが描かれている。そして―― あおいしょう 自然に生きる銀ぎつねと、父親を亡くし新しい父親に暴力を受けている少女の視点が、交互に展開していきます。 一人と一匹の接点は、罠にかかったきつねを、少女が助けた、というところ。 しかし、そこからお互いが仲良くなって……というようなお話ではなく、一人と一匹はそれぞれの生を歩んでいきます。 一人と一匹のそれぞれの生きるさまを興味深く読み進めつつ、お互いまたいつか出会うのだろうかと思いながら、惹かれていきました。 そして終盤、少女は、読んでいて胸の苦しくなるような葛藤をします。 この盛り上がりは個人的に大好きで、胸がぎゅうぅっとなりました。 そして少女は―― 銀ぎつねは―― ぜひ、一人と一匹をあなたの目で見守ってみてください。 レビューいいね! 1 2017年5月12日 00:34
★★★ Excellent!!! キツネが見せた、勇気と愛情に脱帽!! 水葉直人 罠にかかったキツネとそれを助けた少女の物語ですが、ただの恩返し物語ではありません。 淡々とした語り口の中にも、激しい描写があり、少女とキツネの生きる姿を克明に浮かび上がらせています。 『生きる』という意味を、キツネが教えてくれる姿に胸が熱くなります。 作者さまは、他の作品でもひねりのある作品を書かれてますが、この作品ではその持ち味を生かしつつ、直球で訴えてくる魅力もありました。 テンポよく物語が進みますので、みなさまも、ぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか? オススメです! レビューいいね! 1 2017年4月29日 10:25
★★★ Excellent!!! 透き通る言葉と、その美しさに息を飲む。 しめさば あたたかな幸せが一日にして崩れ去った少女と、過酷な自然を生き抜くギンギツネの物語です。 一度だけ交わった両者の視線が、次にいつ交わるのか、もしくは、もう交わることはないのか。 今後が気になる作品です。 言葉が、本当に美しい。 一つ一つの言葉に命が籠っていて、きらきらと輝いています。 内容ももちろんですが、言葉の美しさに、私はとにかく感動しました。 是非、多くの方に読んでほしい小説です。 レビューいいね! 1 2017年3月28日 21:58
★★★ Excellent!!! 1人と1匹の出会いが今後どんな物語を紡いでいくのか気になる作品です 兎神 入鹿 1人の少女と家族を人に殺され、少女に助けられた銀ぎつねのお話です。 今後どんな展開になるのか気になります! レビューいいね! 1 2017年2月24日 22:41