トンネルにある都市伝説で盛り上がる大学生。
盛りあげる者に信じない者。そして彼らは向かったトンネルで恐怖に出あう――
そういった怪談にありがちな設定や怪異をなぞりつつ、
それらを「ありがち」と思わせない「読ませる」文章。
読者を惹きこみつつ、きちんと昇華されている点が評価点です。
オチ(怪異)としてはどうかな、と思うところも多少あるのですが、
それでも最初から最後までちゃんとホラー小説らしく、
しっかりした骨組みがあるところも良いですね。
これからトンネルに向かう方はいらっしゃるでしょうか。
そしてそこに地蔵があったら、あなたはいったいどうしますか?