痛快無比! 圧巻のドンパチに震えろ!

ものすごいスピード、スピード、そしてスピード。
ごたくはいいからどつき合いを見ろというメッセージが、文章のいたるところから吹き出しているかのような作品だった。

もちろん主人公の切ない過去やヒロインとの距離感など、多々ある彩りやアクセントはいい味を出している。それはそれでうまいなと思う。しかしこの物語の最大の価値は、巨大な建築物がぶん殴り合うというその一点に凝縮されており、それ以外のあらゆるドラマは主役たる彼ら格闘兵器に添えられたお化粧である。

「でかいやつがぶん殴るだろ? 面白いだろ? わかるだろ?」
そんなことは本編には一切書いてないが、読み終えた時にはそのメッセージが読者の脳の消えない部分に埋め込まれている。

アクション小説はこうでなくちゃ。

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