これはトショケンのためのレビューです。

だからみなさんはこんなレビュー読まんでよろしい。本編を読みなさい。

「最後に審査があるんだから、そうやって数だけ打ってもダメだろ」とあなたは思うかもしれないが、しかしやらないことにははじまらないからね。

さてこの文章に関してだが、ゆるやかなディストピアを描くのはいいが、考証が甘すぎる。警報を鳴らすようなシステムがあるのに、なんでそんな抜け道があるのか。だいいちトショケンの取得ルートが複数あるのがおかしい。レビューを書いて、という正規ルートの方はまだわかる。なぜならそのルートを通ると、絶対に書物が嫌いになるように出来ているからだ。人間というものは言葉に縛られる生き物で、まして自分が発した言葉には、もう覿面に自由を奪われる生き物だからだ。良くない、不合理だ、つまらない。そう言って接したものに対して今後愛情が持てるだろうか? トショケンとはそういう理性の極致ともいうべき境地に達した人間にこそ与えられるべきもの、なのである。にもかかわらず、他のルートを用意する? そんな社会は存在し得ない。

さてしかし、そのような社会が存在し得ないとして、だとすると1つ度し難いことがある。もしもその仮定を受け入れるとするならば、このラストシーンは実現しないことになる。この垂れこめた暗雲に刺した、一筋の光みたいなラストシーンが。

このシーンの美しさを受け入れるためには前提となる社会を認めなくてはいけない。だがこんな社会は到底ありえない。そしたらラストシーンだって存在しない。

そんなの嫌だ。

え? いや違いますよ。
書籍に書かれていることをまるで本当にあったことのように執着する、なんてそんな。今時小学生だってそんなことは。習うでしょう、なんか、全体総括論とかで。

え? いや、でもそれはーーそれは嫌です。この美しさは撤回できない。そうですか。仕方ないですね。今回はトショケンは諦めることにしますよ。

……だったら好きなことを書いてもいいだろ? この作品には美がある。この暖かなラストシ(不適切な記述により以下削除)

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