私は君が誇らしい。誰かの心に寄り添う君が、誇らしい

和風ファンタジーに分類されるお話です。

主人公が不思議な『鏡』にまつわる冒険をし、徐々に秘密や過去が読み手側に提示されていくのですが……。

最初は、「高校生女子の日常」みたいなところから始まるわけですよ。だから、「現代和風ファンタジーかな」と思いながら読み進めたのですが……。

徐々に、幼い頃の記憶や過去のシーンに移行していき……。

そこからは、個人的には『児童文学』のように感じました。

私が小学生の頃に読んだら、きっと夢中になるだろうな、と。
授業中にも本を開いて、教科書で隠しながら一気読みしただろうな、と思いました。
(もちろん、大人になった今も夢中になりました。……ただ、子どもの頃と違い、時間が……。一気読みするだけの時間が……)

後半。
法師さまとシグレの関係性が分かり、その心の行き交う様は非常に『日本的』で、読み手の心情を打ちます。

是非。
秋の夜長にご一読下さいませ。

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