ボーイズな大人たちに贈られるムニャムニャたちの熱い毎日と成長と流転

主人公の口から過去の経験や個性的なキャラクターたち、そして思想が語られる中で徐々に固まっていく世界観がたまらなく魅力的なSF(そう、SFです)

どんな世界も正しいこと、綺麗ごとばかりなんてことはなくて、苦しいときも楽しいときも単純にそれだけでは理想には程遠いものだけれど、そんなこと考えるより目の前の一日一分一秒を必死に生きることのほうが子供たちにとっては大事。なぜなら状況絶望的。100m走を422回繰り返したらマラソン完走できるかのように無計画で無謀だけれど他に選択肢がない綱渡りな日々。

そんな中で生まれる僥倖と挫折とひらめきと達成と奇跡的な経験を繰り返し、仲間との結束を頼りに困難を乗り越え、子供たちは徐々に大人になっていく……のかと思いきや最後!

子供心に憧れる大人たちにいくつもの深いテーマを突き付ける、そんなお話です。是非!

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