「おめでとう、俺は美少女に進化した」というタイトルや「清楚なお姉さんは、好きですか? ってソレ「俺」ですけど!? 」という表現に衝撃を受け、おめ俺の単行本を購入し、作品に魅了されてから、続やスピンオフを経てここまでたどり着きました。
女装コスプレで美少女(♂)になった主人公兼ヒロイン"将晴"。
彼(彼女?)に魅了され、色んな意味で、目覚めてしまう個性あふれた登場人物たち。
4×おめ俺では、女装スキルだけでなく、お菓子作り、料理、スキンケア、仕草など、様々な女子力まで高めてしまい、女の子(本物)に嫉妬されてしまう美少女(♂)に進化しました。
彼の女子力は、もう限界突破してしまう勢いなのかもしれません。
彼らの過ごす非日常的な物語を読めば読むほど、
「続きが気になって読むのがやめられない、もっと読みたい!!!」
といった形でどっぷりとはまってしまいました。
今振り返ると、この作品を読み始めてから、
「作品のことを考えなかった日はないのでは…!?」と思うくらいに、熱中してしまいました。
素晴らしい作品に出会えたことを本当に嬉しく思います。
「おめでとう、俺は美少女に進化した。」の4作目ですが、作品紹介からぶっ飛ばしています。
章単位のタイトルから不穏な空気が漂っています。
本来ならあり得ないだろう話から、どうしてこうなったの?という感じです。もっともこれがこの作品の面白いところでもあります。登場人物の発想がみんなぶっ飛んでいて(主人公含む)、斜めに進んでいきます。そしてみんなズブズブと沼にはまっていくのです…読者も。
個人的にはもっと続いて欲しい作品です。
とはいえこれにて一段落というところでしょうか?
テーマ的には「家族」でしょうか?
少々どころか変わった家族というか良い意味では本当に家族思いなんでしょうね。
お幸せに!!
可愛い。とにかく主人公のすばるは可愛い。
鰍も、もちろん可愛い。でもすばるの可愛さとはまた違う。
この作品の登場人物は皆『カワイイ』けれど
皆違う『カワイイ』なのです。
『カワイイ』という言葉が、それぞれのキャラによって
中身が変わってしまうというか…
一言で言えば全員『カワイイ』なのに。不思議!
個性の塊すぎるキャラクター達が皆それぞれ、
きちんと着地しているのにはすごい、の一言しかありません。
最後まで読んで、結末を知った上でまた最初から読み返したくなります。
個人的なおススメは、第2章を
『おめでとう、鰍はアイドルに進化したにゃん!』と共に楽しむこと。
先に読むもよし、後に読むもよし。同時進行でも良し。
ああ、ここはこんな風で!そうなのかー!と
何粒も美味しく物語が楽しめます。
自分の考える最高にかわいい女の子を演じる将晴。朝倉すばるとして出かけた将晴が、ある日友人にナンパされ、彼女のふりを頼まれた事から様々なトラブルが舞い込むように!?
これだけハマった小説は久々でした。なんといっても登場人物が魅力的。自らの愛を貫く彼等彼女達の姿は本当に美しい!
群を抜いて可愛いのはもちろんすばる(♂)、無自覚にトラブルに突っ込んでいく姿に思わずくすり。
男女問わず魅了していくヒロイン(♂)すばる。拗れていく恋愛関係。
そんなすばるに、あなたもきっと魅了されるはず。
最後に、一言。
いいぞいいぞ♡ もっと拗れろ?
私は2月に発売した『おめ俺』の単行本を読んでこの作品にはまり、シリーズを次々と読んで完結に立ち会うことができた者です。
遅読のはずの私が『おめ俺』シリーズ(本にすると5~6冊)を二か月足らずで読破できたのは、この物語独特の「問題だらけだけれど、どこまでも突っ走るぜ!!」みたいな疾走感と主人公すばるの魅力のおかげでしょう。
女装することで次々とトラブルに巻きこまれていく主人公のすばる(将晴)は、どれだけドロ沼な展開になっても、(本人の意思は別として)さらなるドロ沼へと向かって突っ走って行くのです。
読者である私が「も、もうやめろーーーっ! それはフラグだーーー!(>_<)」と思っても、美少女すばるん(♂)は底なし沼へとずぶずぶ……(汗)。
そこがまた可愛いから読者としては放っておけない。読者も登場人物たちも惹きつける、まさに魔性の女(♂)なのです。新たな扉を開いてしまった読者はたくさんいるはずです(^ω^)
この作品は、新たな女装男子の魅力とその可能性を見出すことができた記念的作品として大いに評価されるべきでしょう。だって、男のかっこうをしていても可愛いんですよ? 最強やん!!
また、「美少女に進化」したすばるだけでなく、他の登場人物もすごくすごく魅力的なのです。みんな、シリーズを重ねるごとに色んな方向で「進化」していき、読者を時にドン引きさせ、時に爆笑させ、時に感動させてくれます。
すばるをからかったりオモチャにしながらも愛を育んでいく鰍。
妄想特急BLを発進させるほど腐ってしま……想像力豊かになった優奈ちゃん。
純粋な性格ゆえにどんどん間違った方向へと突き進んで稲葉に迫るしずくちゃん。
スピンオフ小説で衝撃的な過去が明らかになって、クズなのに憎めない一真さん。
他にもたくさんの登場人物たちが、物語が進むにつれて「進化」していくのです。そして、パワーアップした登場人物たちは、さらなるトラブルへとすばるを巻きこんでいくから油断できない!(>_<)
でも、彼ら登場人物の多くは自分の信じる「愛」のために「進化」していっているのだと思います。
よく考えたら、こんなにも人間関係が複雑で混沌とした物語なのに、登場人物たちは「憎しみ」に囚われてギスギスした仲になったりしません。片想いでも、恋のライバルがいても、自分の「愛」を信じて貫きます。他人を攻撃するぐらいなら、自分の「愛」の強さを進化させていくのです。
登場人物たちの「愛の進化」のせいで毎度窮地に立たされるすばるや稲葉は大変でしょうが、読者にとってその「進化」が愉快だったり爽快だったりするのです。
愛のために進化していく。
これほどまでに愛を賛美する物語が他にあるでしょうか。
(いや、ない!!)
そして、そういった登場人物たちの「進化」によって物語に深みが増していくとともに、すばると鰍のラブラブ甘々度も増していきます。この二人の乙女(片方は♂だけど)の可愛らしいラブラブっぷりは、そんじょそこらの少女漫画では太刀打ちできないでしょう。二人の愛の行く末も本作の大きな見どころです。
(というか、クライマックス!!)
かなり長くなってしまいましたが、私が結局何を言いたいのかというと、レビューのタイトル通り、
「世界の9割方が滅んでも『おめ俺』さえあれば地球に愛は残る」
ということです。これだけたくさんの愛(ただし、もれなくトラブルつき(^ω^))に溢れた物語はなかなかありません。
こんなにも混沌としていて愛おしくて素敵な愛の物語を読めたことを私は幸せに思います。もっとたくさんの人々に愛されて欲しい作品です。抱腹絶倒しすぎて腹筋が死ぬ危険性があるけれど。
千年前、紫式部が『源氏物語』という優雅な貴公子が主人公の愛の物語を書きました。
その千年後、和久井さんが『おめでとう、俺は美少女に進化した。』という萌え萌えな女装男子が主人公の愛の物語を書きました。
そう、この世界に『源氏物語』と『おめ俺』があるかぎり、愛は死なない!!
異論は認めないにゃん……!!(ΦωΦ)
……で、和久井さん。チョコレートプレイの続きは?(^ω^)