美しい歌媛の物語がここに――

この作品のキーワードのひとつが『歌』だと思います。紙の上で音を表現することは非常に難しいことだと思いますがまるで紙面から飛び出すように歌が立体的に美しく表現されてありありと聴こえてきました。
古い慣習を守る家に生まれそれに抗おうとする主人公深雪、物語が進むとともに家の秘密と彼女の運命が明かされていきます。そして森で出会った青年の正体は一体……。

終盤の地から浮かび上がるような底知れない恐怖は表現できないほどの迫力があり息も忘れ読み入りました。
皆さんも読んでいかれませんか?

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