エンターテイメント小説とは、まさにこの小説のことだ!

裁判を描く作品は数多ある。
しかし、動物裁判の話を描いた作品をご存知だろうか?
私は、この作品を読むまで、まったく知らなかった。

犬が裁判に?
弁護人がつく?
――どんな話だ!

そう、読書の炎がメラメラと燃え上がることだろう。

そして、読み始めれば、登場人物の魅力がじわじわと伝わってくる。

まずは美しいお姫様のマリー。
そのマリーを慕う侍女のサラ。
冒頭はこの二人が窮地に遭ったところから始まる。
展開は実に鮮やかで、テンポよく話が進んでいくので、読む方もなかなか止まらなくなる。
実際、私は時間の合間で読んでいたので、大変もどかしかった。

子ども向けに書かれた文章は、コミカルで物語の世界に入りやすい。また、事実を基にした小説だけあり多くの教養を得られる。
私は思わず、登場人物のことを検索していた。そのくらい歴史も知りたくなる。
ちなみに、私は歴史が苦手である。それにも関わらず、だ。

読みやすさはピカイチ。
エンターテイメント小説とは、まさにこの小説のことだ!
私は読んでいて、途中からアニメを見ているようだった。

まだ読んでいない人は、実にもったいない。

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