人もモノノ怪も、すべてが愛すべき優しい世界

 登場する人も、物の怪も、全てが愛らしく優しい世界。
 ただ、登場人物たち(人、ではないものも含め)は、単純な「善」だけではない、色々な面を持ち合わせている所がこの作品の面白く、深い所です。

 お人好しなのに、透明感のある黒さ(変な表現ですが……)を含んだ先生、しっかり者で色々結構容赦ないクロコ、そして悪戯をしてもどこか憎めないモノノ怪たちの繰り広げる、優しくてあたたかく、そして懐かしい世界。

 読後、きっと自分が穏やかに微笑んでいる事に気が付くことでしょう。

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