概要
好きな人に何をしたらいいかの火星の人類学者の独白
元は散文詩として発表したものです。カクヨムには確実になじまない気がします。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!ネリリしたい ハララしたい
淡々と心情がつづられているはずなのに、読んでいる間どこか胸が重かった。
電話のくだりは、彼女の過剰な欲求を突き返さなかったあなたはたしかに彼女をネリリしていたのではないか、というようなことを、御節介にも思った。
片思いの相手を情報の集積と見てしまう、その情報と交接したい、という箇所はすごくわかる。わかります。
私も誰かをネリリしたり、ハララしたりしたい。
皮膚が触れ合うよりも心が触れ合っていると錯覚できる瞬間のほうがずっといい。質量を捨てて接触できるようなことがあればいいのにな、と火星に向けて、地球から。思いました。
実はみんな、火星を見上げて人類と接している地球産の「火星の人類学者…続きを読む - ★★ Very Good!!俺もネリリ、ハララしてみたくなった
なんだ。なんだろう読みながら感じていたこの興奮は。
例えるならこれは、キャバクラで嬢にせがまれ、税込みでようやく5桁に乗るようないっちばんクソ安いシャンパンなら開けてもいいぞとニヤつきながら言う時のような興奮ではないか。残念ながらその経験はないので確証は持てないが、なまめかしい印象はこの作品の興奮と通じるものがある。はずだ。たぶん。
意味? 意味なんか分からない。これは確かに詩のようで、小説と呼ぶにはあまりにも物語過ぎる。
物語。そう物語だ。それが、まだ「物語られるもの」でしかなかった頃の物語だ。小説という賢しらな工芸品が生まれる前からあるものだ。
俺はこの作品を読んでいなかった。眺…続きを読む