愛する家族へ そしてわたしへ

澄んだ言葉で紡がれた詩集です。
おかあさんが編んでくれた手袋のような暖かさと、詩人のマントにふりかかる雪のような清冽な匂いがします。

愛しい家族と暮らしていても、詩人の心はふいに体を離れて、雪雲の空から世界を俯瞰する風になります。
そしてまた「おかあさん」と呼ばれて、羽のように戻ってくるのです。

研ぎ澄まされた感受性の歌う、やわらかな幸せの日々のうた。

一篇一篇が味わい深く、何度も読み返したくなりました。

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