いま君は、何体目?

「誰かに校閲・しっかりとした感想をもらいたい人向けコンテスト」用の辛口レビュです。

 本作は日本のSF・ライトノベル作品の流れをくんだもので、好きな人はぐいぐい読み進められるでしょう。 

 1話目は良かったです。何体目でしょうか? というところでぐいっと読者を引き込む。これは成功しておりました。

 ただ、ガッチガチのSFに比べアニメ的な軽快さがあるにも関わらず、読み進めるのが苦痛でした。

 まず物語が動き出すのが遅すぎます。
 日常シーンから始めるとその点がすごく難しくなるのですが、世に出ている作品のほとんどは、日常シーンであろうとも何かしらの事件が絶対に起こります。

 対策としては、「過剰機能症」までの話を半分ほどに圧縮すると良いでしょう。
 ガンアクションとあるので、それを1話目で出しても良いです。

 とにかくこの作品の見所はなにか? 魅力はどこにあるのか?
 この話でなにを見せたいか? 読者の感情をどう誘導していくか?
 そこをもっと考えて構成してほしいです。

 ちなみに本作の魅力に「世界観の説明」は含まれません。そこを主軸として物語を描くと失敗します。
 プロ作家の頂点、SF作家の大御所でも「魅力的な世界」を書く人はいても、「世界観の説明」を魅力にする人はおりませんので。

 細かく言えば、学校を卒業したばかりとはいえ、兵士なのですから狡そうな目つきの奴を見たら、「こいつの得意技は後頭部へのヘッドショットだろうな」とか、「こいつの近くにだけは寄らないようにしよう。弾よけにされそうだ」とか、そういう視点があっても良いと思います。(あくまで一例です)

 あと、編集画面で段落落としボタンをポチりましょう……。


 辛口で申し訳ありませんでした。

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