47作目は直木賞作品
『蜜蜂と遠雷』恩田陸 2016年 幻冬舎
「2017年、第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞を受賞する。直木賞と本屋大賞のダブル受賞及び同作家2度目の本屋大賞受賞は、史上初である。」(ウィキペディアより)と知り、読んでみた。
いやあ、さすがだ。これはダブルで賞をとりますよ、すごい。
一番感動したのは、若い人たちに向ける作者の温かい眼差しでした。
個性豊かな登場人物たちの書き分けや、緊張と緩和の流れの作り方、ささやかなエピソードの盛り込み方など、書き手目線からも感心するところが多々ありましたが、兎にも角にも、こんなにも愛情深く若い登場人物たちを描ける人がいるんだと知ったことが何より嬉しく感動的だったのです。
コンクールの情景も目に浮かぶようで、きちんとした取材を重ねて丁寧に書いてあることもよく分かります。
ラストは、あれ?ここで終わるの?と最初は思いましたが、何度か読み返してみると、余韻がとても穏やかで温かくて、これこそがベストと最後には思えました。
ほかの作品も読んでみたくなる作家さんに出会えたのは幸運だと思います。
なお、ものすごく久々の更新ですが、更新できなかっただけで本はずっと読んでいました。けれども、全てが修行レベルの本かと振り返ると、違うものも含まれているので、ここ半年の間に修行と思えた本だけをこれから順次アップしていこうと思います。
やっと書籍化の仕事も一段落して、本三昧の日々が来るかと思うと、小躍りしてしまいます。こんなご褒美があるから頑張れた!とばかりに、いましばらく、楽しみます。
お気楽読む読む修行帳 はる(haru8) @harutashiro
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